この時期はどのお店に行っても 美白・スキンケア関連の商品がたくさん並んでいますが、 どのお店でもトランシーノ(の空箱)が 大量に陳列されていると思います。 この商品は第一三共ヘルスケアが去年発売した医薬品で、 「肝斑」(かんぱん)と呼ばれる種類のシミに特化した商品です。 他の種類のシミと見分ける基準はトランシーノのHPに書いてあるので、 検索してみてください。 女性のシミの三分の一程度が肝斑といわれているそうです。 トランシーノの一番重要な有効成分はトラネキサム酸と呼ばれるものです。 この成分は抗炎症作用や止血作用(抗プラスミン作用)を持ち、 もともと病院では扁桃炎や口内炎、白血病などの異常出血 に使われており、一般用医薬品でも風邪薬や口内炎の薬に使われています。
また、歯磨き粉にも配合されていたりします。 トランシーノの場合、抗炎症作用によってシミを治すわけではなく、 シミの原因になるメラノサイト(色素細胞)の働きを抑えることにより 肝斑を改善します。 結構身近な商品にも入っている成分なのですが、 このトランシーノの場合、使い方に制限があります。 それは、連続して服用できるのは2ヶ月まで、という点です。 これは、製品の有効性を調べる段階で2ヶ月間の服用で 効果が現れることが証明されていることと、 もともと止血作用があることなどを考慮して 使用期間を制限してあるようです。 メーカーとしてはもっと長い期間での安全性も データを取っているのかもしれませんが、 現時点では2ヶ月間使用したら その後2ヶ月間休薬期間をおくように指導されています。 ちなみに同じ第一三共ヘルスケアがだしているシスティナCは、 トランシーノからトラネキサム酸を除いた処方になっています。 というよりシスティナCにトラネキサム酸を追加したのがトランシーノです。 そのためトランシーノを2ヶ月飲んだら そのあと2ヶ月間はシスティナを服用する、 というのがメーカーの推奨しているサイクルです。 なおこの肝斑は一度治っても何回でも再発するため、 2ヶ月間の期間をあければ 何回この服用サイクルを繰り返してもいいことになっています。 ビタミン剤で服用方法に細かい指示が出ているのは トランシーノくらいなのですが、 逆に言うと今までのようにたかがビタミン剤、 と思って飲んでいると思わぬ副作用を起こす可能性もあります。 来年からは登録販売士の制度が運用され、 より簡単に医薬品が買えるようになりますが、 ドラッグストアの店員すべてが薬についての 正しい知識があるとは限らない現状では、 消費者や患者さんも正しく使うための知識を身につける必要があります。  
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